
お子さんの食事に時間がかかると、つい焦ってしまう親御さんも少なくありません。食べるのが遅い理由には、お子さんを取り巻く状況や気持ちのほか、お口の発達が関わっているケースもあります。
原因と症状を知っておくことが、お子さん一人ひとりに合ったサポートの第一歩です。
目次
■食べるのが遅い子どもに考えられる原因
食べるのが遅い理由は1つに絞れないことも多く、いくつかが重なっている場合があります。まずは家庭で起こりやすい要因から見ていきましょう。
◎食事に集中できていない
小さなお子さんは、少しの変化でも気が散りやすい傾向にあります。たとえば次のような要因があると、食事のペースはゆっくりになりやすいです。
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テレビやタブレットの映像
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食卓の近くにあるおもちゃ
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兄弟姉妹とのおしゃべり
一度にたくさんのことへ意識を向けるのは難しいため、食事に集中しにくい様子があるときは、視界に入る刺激をできるだけ減らしてあげるのもひとつの方法です。
◎「早く食べなさい」がプレッシャーになっている
急かす言葉によって食事自体が苦痛に感じられ、かえってペースが落ちてしまうケースがあります。お子さんにとって食卓が穏やかな場であることは、スムーズな食事にもつながります。
◎食欲や好みによるムラ
おやつを食べすぎた、苦手な食材が出て手が止まった、体調や気分で食欲が落ちているなど、食欲の変動も食事のペースに関わってきます。
■食べるのが遅いのは、お口の発達が関係している可能性があります
まわりの状況を整えても食べるのが遅い状態が続く場合、お口の機能そのものが十分に育っていないことも考えられます。
◎噛む力や飲み込む力が育っていない
月齢や年齢に合った固さの食べ物を経験する機会が少ないと、噛む・飲み込むといった動作の習得に影響することがあります。日々の食事でさまざまな食感に触れることが、お口の機能を育てる土台となります。
◎歯並び・噛み合わせの影響
噛み合わせがずれていると食べ物をうまくすりつぶせず、飲み込むまでに時間がかかることがあります。むし歯による痛みがある場合も、食べるスピードは落ちやすくなるでしょう。
◎口呼吸や舌の癖
お口まわりの癖は、噛む・飲み込むという一連の動作に関わります。お口がポカンと開いている、舌の使い方に偏りがあるといった状態のほか、幼児期になっても乳児期の飲み込み方が残っているケースも、ペースが遅くなる要因のひとつです。
■口腔機能発達不全症で見られる症状
お口の発達がゆっくりなお子さんに見られるのが「口腔機能発達不全症」です。食べる・飲み込む・話す・呼吸するといったお口の機能が年齢相応に育っていない状態を指します。
◎こんな症状に当てはまりませんか
以下の項目に当てはまるものがないか、普段の様子を振り返ってみましょう。
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飲み込むまでにかなり時間がかかる
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食べ物を口の中にため込んでしまう
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クチャクチャと音を立てる、食べこぼしが多い
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よく噛まずに丸飲みしている
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食事以外のときもお口が常に開いている
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寝ているときにいびきをかく
該当する項目が複数ある場合や、工夫を重ねても続く場合は、歯科医院で相談しましょう。
放置すると十分な栄養摂取が難しくなり、身体の発育に影響を及ぼす可能性があります。さらに、発音や滑舌、顎の成長、歯並びへの影響も懸念されます。
■お子さんの食べる様子が気になったら歯科へ
お口の発達が関わっている場合、ご家庭の努力だけでは改善が難しいケースも少なくありません。歯科医院では、お口の動きや舌の位置、噛む力などを一人ひとりに合わせて確認し、必要な指導やトレーニングをご提案可能です。
食べるのが遅いのは、しつけや性格だけの問題ではなく、お口の育ちに理由が隠れていることもあります。
あらやクレール歯科クリニックでは、お子さんの口腔機能に寄り添った診察しております。気がかりな様子があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

