〒010-1623 秋田市新屋町字田尻沢131-8

子どもの歯並びが悪くなる原因は癖にあった!放置しがちな症状6つ|あらやクレール歯科クリニック|秋田市新屋町の歯医者

トピックス TOPICS

子どもの歯並びが悪くなる原因は癖にあった!放置しがちな症状6つ


歯並びが悪くなる原因は、遺伝だけとは限りません。

実は、日常の何気ない癖が、子どもの歯並びや顎の成長に大きく影響することがわかっています。


この記事では、見過ごされがちな歯並びに関係する「悪習慣」を6つご紹介します。

お子さんの将来の健康的な歯並びのためにも、まずは身近な癖をチェックしてみましょう。


■1. 指しゃぶり・おしゃぶりの長期化


乳幼児期の指しゃぶりやおしゃぶりは自然な行動ですが、3〜4歳以降も続くと要注意です。
指や乳首を吸う力が前歯にかかり続けることで、以下のような不正咬合を招くリスクがあります。


  • 前歯が噛み合わない「開咬」

  • 上の前歯が前方に出る「出っ歯」

  • 顎のズレや顔の左右非対称


特に指しゃぶりでは、上の歯が前方に、下の歯が内側に押される力が加わり、歯列や噛み合わせに影響します。

就学前までに自然にやめられると、改善が見込めることもあります。


■2. お口ポカン・口呼吸


「いつも口が開いている」「鼻ではなく口で呼吸している」

そのような様子が見られる場合は、“お口ポカン”の状態かもしれません。近年、お子さんに増えている傾向があります。


口呼吸が習慣化すると、以下のようなリスクがあります。


  • 唇や舌の筋力低下による前歯の傾斜

  • 顎の成長バランスの乱れ

  • 口腔内の乾燥によるむし歯や歯周病のリスク

  • 鼻づまりや風邪の引きやすさにも影響


お口ポカンが続くと、歯並びだけでなく全身の健康にも関わることがあるため、早めに鼻呼吸へ改善することが大切です。


■3. 舌の癖(舌突出癖)


飲み込みや発音の際に舌で前歯を押す癖があると、歯列への影響が出ることがあります。

舌が常に前歯を押し出す力が働くことで、上下の前歯が共に前方へ傾き出てしまい(上下顎前突)、前歯の開咬も引き起こしやすくなります。


また、舌癖は発音の不明瞭さや食べこぼしにもつながることがあります。

癖が強い場合には、口腔筋機能療法(MFT)のトレーニングによって、正しい舌の位置や飲み込み方を身につけることが可能です。


■4. 頬杖


座っているときに頬杖をつく癖があると、偏った力が加わり、顎の発達に影響を与える場合があります。

頬杖を続けると以下のようなリスクが高まります。

  • 上顎が突出して見える

  • 顔の左右非対称

  • 歯並びの乱れや噛み合わせのズレ


骨格がズレたまま成長すると、歯科矯正だけでは改善が難しい場合もあるため注意が必要です。お子さんが無意識に頬杖をついていたら、「お顔が歪んじゃうかもしれないよ」と優しく声かけし、姿勢を正す習慣づけを促しましょう。


■5. 爪噛み・鉛筆噛みなどの癖


緊張や集中時に爪を噛んだり、鉛筆やおもちゃを噛んだりする癖があるお子さんも多く見られます。

  • 前歯が前方に押し出されて「出っ歯」になる

  • 前歯が噛み合わなくなる

  • 歯の欠けや歯ぐきの炎症リスク


こうした癖が続くと、歯に過剰な力が加わり、歯列不正の原因になることがあります。

気づいた時点で、爪を短くする・苦味マニキュアを使ってやめさせるなどの工夫を取り入れてみてください。


■6. 悪い姿勢や片側噛み


背中を丸めた姿勢や、食事中に片側ばかりで噛む癖も歯並びに関係しています。普段から姿勢が悪い状態が続くと、身体の軸だけでなくお口周り筋肉や骨格のバランスが崩れ、歯並びに影響を与えてしまうことも。


また、片側の歯ばかりで噛んでいると顎の発達に左右差が生じ、歯列のゆがみや噛み合わせの偏りにつながります。


姿勢と口の機能は連動していますので、普段から姿勢良くまっすぐ座ること、左右バランスよく噛むよう、声かけをしましょう。


■子どもの癖を放置するリスク


これらの悪習慣をそのままにしておくと、見た目の問題にとどまらず、以下のような機能面の支障が生じることもあります。


  • 噛みにくさによる偏食

  • 発音の不明瞭さ

  • むし歯や歯肉炎のリスク上昇

  • 顎のズレや顔のゆがみ


早めに気づいて対策をとることで、こうしたリスクを抑えることにつながります。


■習慣改善と小児矯正という選択肢


癖の改善とあわせて、必要に応じて小児矯正で早期にアプローチすることも選択肢のひとつです。


  • 指しゃぶりや舌癖の改善:口腔筋機能療法(MFT)

  • 鼻呼吸の定着サポート:姿勢指導・呼吸トレーニング

  • 矯正:筋機能マウスピース(マイオブレースなど)


これらの方法を組み合わせることで、本格的な矯正治療が必要になる前に歯並びの乱れの予防や改善が期待できます。


■お子さんの癖に気づくことがスタートライン


お子さんの歯並びは、日々の習慣の積み重ねによって良くも悪くも変化します。
「遺伝だから仕方ない」と考えず、まずは身近な癖に目を向けてみてください。

気になる様子がある場合は、小児歯科専門医に相談することをおすすめします。


当クリニックでは、姿勢指導やマイオブレースでの予防矯正などを取り入れ、悪習癖の改善から歯並びのサポートまで総合的に対応しています。

お子さんの将来のために、今できることから始めてみませんか?


あらやクレール歯科クリニック
歯科医師
⇒院長の経歴はこちら